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2021.08.31
思惟の樹インフォメーション8月号 No.2

相続等により取得した土地所有権の 国庫帰属が可能に

 所有者不明土地問題の解消に向けた民法と不動産登記法の改正法が2021年4月に成立しました。

 相続した土地を国が引き取ってくれる制度についてお話しいたします。

相続土地国家帰属法

 相続登記の義務化とともに、所有者不明の土地をこれ以上増やさないための方策として、相続等で取得した土地を国に引き取ってもらうことができるようになりました。相続等によって新たに取得した土地が対象で、今持っている土地を引き取ってもらえるわけではありません。共有の場合、承認申請は共有者全員で行う必要がありますが、共有者のなかに相続等以外で取得した共有者がいても承認申請は可能です。例えば、両親が持分1/2ずつで購入した土地について、子が父の持分を相続したときは、母と子の共有になり、母は相続等以外で取得をしていますが、共同して承認申請を行うことができます。

 承認申請のための要件はかなり厳しく定められており、土地が次のいずれかひとつにでも該当すると承認申請をすることができません。

●建物のある土地 

●担保権(抵当権など)や使用収益を目的とする権利、地上権などが設定されている土地 

●通路など他人による使用が予定される土地として政令で定める土地 

●土壌汚染対策法の特定有害物質に汚染されている土地 

●境界が明らかでないなど争いがある土地 

●通常の管理や処分をするための障壁がある土地

 障壁とは、崖がある、土地の上に工作物や車両、樹木などがある、地下に除去しなければならない有体物がある、隣接する土地の所有者と争訟をしなければならないなどで、要するに更地で何の制限もなく、管理や処分に過分な費用や労苦がかからない土地でなければ承認の対象とはならないということです。

 両親が住んでいた不動産で利用する予定のない土地や、別荘地として購入した土地なども、条件を満たせばこの制度を活用できますが、承認されたときは10年分の管理費を負担する必要があります。

所有権不明土地問題

 今回の改正の背景には、所有者不明土地問題があります。今までは相続財産のなかに不要な土地があっても、所有権を放棄することはできませんでした。不動産登記簿のみでは所有者の所在が確認できない土地が九州に匹敵するぐらいの面積になっており、土地の利用ができない、固定資産税が徴収できないなど多くの問題が発生しています。

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